〒346−0016
埼玉県久喜市久喜東
1−12−12
TEL 0480−25−4344 |
■診療時間 ・平日・土曜 9;00〜12;00 15;00〜20;00 ・日曜・祭日 9;00〜12;00 15;00〜18;00 ・休診日:木曜日 ■診療対象動物 犬・猫・ウサギ・ハムスター・
フェレット・モルモットです。 その他の動物は、お電話にてお問い合わせ下さい。 ■動物健康保険の お取り扱いについて 当院は、アニコム及び
アイペットクラブの対応病院です。
■動物取扱業登録 第71−0102号 当院は動物愛護及び管理に関する法律第10条1項に基づき、動物取扱業者として幸手保健所に登録されています。
|
|
 |
 |
お知らせ(2010.08.18)
2010年7月23日より、当院のブログを開設いたしました。
http://ameblo.jp/shizu2006-mikan2007/
病院通信は、発展解消という形で、ブログに移行させていただきます。できるだけ頻繁に更新していく予定ですので、ぜひブログもご覧になってください。
第87回 2010年7月号(2)
東京スカイツリー
7月1日の休診日に浅草まで出掛けた帰りに、建設中の東京スカイツリーを見物してきました。

浅草公会堂(中央の茶色の建物)のすぐ左にスカイツリーが見えます。
ここからスカイツリーまで、ちい散歩的に?歩いていくことにしました。

吾妻橋付近からのスカイツリーです。

隅田川を渡ると、どんどんスカイツリーが大きく見えるようになります。
ちい散歩的に?周りの風景を楽しみながら歩いていくと、業平橋駅付近の工事現場に到着しました。

ここから先は立ち入り禁止です。ここまで近づくと、建設途中にもかかわらず大きさに圧倒されます。写真を撮っている人が私達のほかにも数人いました。
高さは6月26日の時点で398mだそうです。一年半後の完成が楽しみです。
第86回2010年7月号
昔の犬たち
前回は猫のお話でしたが、今回は犬編です。
台湾の考古文物陳列室には、4千数百年前に埋葬された古代人と犬の遺跡が展示されているそうです。その犬たちはすやすやと眠るように埋葬されていて、犬をペットとして可愛がっていたことが推測されます。また、縄文時代の日本人も、遺跡の調査から食用として犬を飼っているのではなく、ペットあるいは使役犬として飼われた事が推測されてます。
室町〜江戸時代になると、洋犬も日本に持ち込まれるようになりました。
耳が立ち、尻尾がくるりと巻いている在来種と違い、洋犬はミミと尻尾が垂れているのが最大の特徴で、大きく2種類に分類されていました。唐犬(とうけん)という短毛の大型犬(ポインターのような外観)と、むく犬という長毛の大型犬(セッターのような外観)です。
江戸時代になると、唐犬を使った狩も行われるようになりました。加賀前田藩3代藩主綱紀が犬を使って武州でイノシシ狩を行ったときの話ですが、イノシシに唐犬6、7頭が食いつき、お付の一人が槍で止めを刺そうとしたところ、誤って「小六」という綱紀が最も愛していた犬の上唇を傷つけてしまいました。にわかに綱紀は機嫌が悪くなり、周りの者達は水を打ったように静まり返ったそうです。
江戸時代は小型犬と子犬を総称して「狗」と表記していたようですが、小型犬の代表は狆(チン)です。薩摩藩の菩提寺からは犬の墓石が発掘され「三田御屋敷大奥御狆」という墓碑銘のものもあるそうです。墓碑銘からは江戸屋敷の女主人のペットであったことが想像されます。
綱紀の話は、その場の空気が手にとるように分ります。深刻な中でも微妙にユーモラスな空気の中で、「あーあ、あいつやっちゃったよ。」という周りの部下達の心の声が聞こえてくるようです。また、狆の墓も、主人がいかに犬を愛していたのかは容易に想像がつきます。
人と犬との深い関係は昔から変わっていないようです。
第85回 2010年6月号(2)
清少納言や篤姫は猫が好きだった??
先日読んだ本の中に、動物の歴史上の文献に関する記事が載っていたので、今回は猫に関する部分を少しご紹介いたします(出典:歴史通2010年7月号P226〜239、ワック出版)
一条天皇の中宮定子に仕えていた清少納言は、枕草子の中で、「猫は、上のかぎりくろくて、腹いとしろき」と書いているそうです。猫は背中が黒くて黒くてお腹は真っ白なのがいいという意味ですが、その枕草子に「犬は...」で始まる文章はありません。清少納言は猫派だったのでしょうか?また、一条天皇も、犬よりも猫を可愛いがっていたことが記載さています。
この記事ではまた、大河ドラマの主人公にもなった天璋院篤姫(てんしょういんあつひめ)が、猫を可愛がっていたことが紹介されています。篤姫は犬が好きだったそうですが、嫁ぎ先の都合で犬は飼えず、猫を飼い始めました。
初めて飼った猫はミチ姫と名付けましたが、その猫は亡くなり、次にサト姫と名付けた猫を飼い始めました。サト姫は16年生きたのですが、じかに畳の上で寝る事はせず、篤姫の裾の上やサト姫用の布団で寝ていたそうです。また、時期によってはドジョウや鰹節も食べていて、ドジョウや鰹節のえさ代だけでも年間25両にもなったそうです。
篤姫が猫をとても可愛がっていたことは初めて知りました。また現在でも15年以上生きれば長寿の部類に入ると思いますが、獣医学がほとんど未発達の時代に16年も生きたのはすごい事だと思います。篤姫の愛情かドジョウのおかげかは分りませんが...。

この子達の先祖はどのような生涯を送ったのでしょうか?
第84回 2010年6月号
フェレットに多い病気 その2
今回の病院通信は、フェレットに多い病気の続編として副腎疾患について説明させていただきます。
犬や猫に比べて多発する理由として、早期の不妊手術(日本で流通しているフェレットの大部分は避妊去勢済みの状態で販売されています)や環境の影響が疑われていますが、決定的な原因はまだ不明です。
副腎というのは聞き慣れない臓器ですが、その名の通り左右の腎臓の近くに存在する、さまざまなホルモンを分泌する臓器です。
フェレットの副腎疾患の特徴としては、ホルモンの分泌異常による全身異常ですが、一番分りやすいのは尾の部分から始まる全身の脱毛です。他の症状としては、メスでは外陰部の腫大、オスでは前立腺の肥大による排尿障害などがあげられます。
治療としてはインスリノーマと同様に内科的な治療か、外科的な治療を行うかを選択します。
第83回 2010年5月号(2)
フェレットに多い病気
当院は犬猫以外の動物(エキゾチックアニマル)の診察も行っていますが、その中でもフェレットは犬猫とは比較的近縁の動物なので、他のエキゾチックアニマルよりも犬や猫と近い感覚で診療を行うことが出来ます。
ただし、個々の病気の発生率は当然ながら犬猫とは異なり、フェレットがかかりやすい病気というのもいくつかあります。
今回は、実際にフェレットの診察をしていて比較的多く見られるインスリノーマという病気について簡単にご説明いたします。
膵臓からはインスリンという血糖値(血液中のブドウ糖の値)を下げるホルモンが分泌されています。インスリノーマとは膵臓の腫瘍によりインスリンが過剰に分泌される病気です。
神経細胞は血液中のブドウ糖しかエネルギー源として利用できませんので、血糖値の低下によりさまざまな神経症状が起こります。
具体的な症状としては、運動量の低下や元気消失、痙攣、行動異常、後肢の麻痺、唾液の過剰分泌などが特徴です。
神経症状は他の病気でも起こりますが、犬猫に比較すると低血糖が原因している割合が多いです。
治療は動物の状態や飼主様の希望に応じて、内科的な治療か外科的な治療かを選択しますが、通常は完治できない病気ですので、生涯にわたり血糖値のコントロールを行う必要があります
お飼いになられているフェレット(特に4歳以上)が、体が震える、最近ボーとしている時間が多い、時々腰が抜けたようになるという行動をとるようでしたら、血糖値を含めた健康チェックをすることをお勧めします。
第82回 2010年5月号
イカを食べると腰が抜ける??
時々、飼い主さんから、「猫にスルメを食べさせると腰が抜けるんですか?」と質問されることがあります。本当のところはどうなのでしょうか?
生のイカや貝などの魚介類や、カニやエビなどの甲殻類にはビタミンB1を分解する酵素(チアミナーゼ)を持っているため、猫に与えると体内のビタミンBが欠乏して後肢の麻痺をおこします。ビタミンB1の欠乏症は人では脚気として知られているように、神経学的な異常を引き起こします。
ただし、加熱調理をすればチアミナーゼは分解されてしまいますので、スルメを食べても腰は抜けません。
しかし、イカやタコ、スルメは消化が悪いので、どのような状態のものでもなるべく与えないほうがいいでしょう。
第81回 2010年4月号(2)
チューリップが咲き出しました
今月は異常に寒い日が続き、狂犬病の集合注射も真冬並みの寒さの中で実施した会場もありました。私達も寒さに耐えながら注射を打ちましたが、寒い中集合注射にお出かけになられた飼主の方々もお疲れ様でした。
そのような中、季節はずれの寒さに負けず、昨年の暮れに植えたチューリップがきれいに咲き始めました。チューリップは花を楽しむのはもちろんですが、球根から茎が伸びる〜つぼみが出る〜花が咲くという生長のプロセスを観察するのも面白い花だと思っています。


チューリップがもうすぐ満開です(4月23日撮影)

他の花もきれいに咲いています
第80回 2010年4月号
猫の味覚
我が家には、現在猫が3頭います。3頭とも雑種の猫なのですが、どの猫も性格や行動パターンが違っていて、見ていて飽きません。その中でも最近加入した新入りの猫(名前:さやか、メス6ヶ月)の味覚が変わっています。
ちなみにさやかという名前は、青木さやかさんが由来です。出産を控えて幸せそうだったので、妻が命名しました。私としては吉本の美容番長ことシルクさんから名前をもらい、シルクと命名したかったのですが。
他の2頭は甘いもの一切興味を示さないのに、さやかだけはアイスクリームや生クリームに異常に興味を示します。
猫は一般に、甘いものには興味が無いといわれています。さやかが乳製品に興味があるのは、甘みではなく乳脂肪が目当てではないかと思われます。
どのようなきっかけで乳製品に興味を持ってしまったのかは謎ですが、他の猫達は人間の食べ物には一切興味を示さないのに、不思議なものです。

さやかです。新入りのくせに(?)ソファーの特等席を占領しています。
第79回 2010年3月号(2)
いちご狩り
この間の休診日に、小山市のいちごの里という農園まで、いちご狩りに行ってきました。この農園は3年ほど前にバスツアーで訪れて以来、今回で3度目です。
売店の外観です。
ここのいちご狩りは、予約制になっています。その時間に集合場所に行くと、平日にもかかわらず、いちご狩り目当てのお客さんがたくさんいました。農場の方に案内していただき、歩いて5分ほどのビニールハウスまで移動して、いざ出陣!

ハウスにはたくさんのいちごの実がなっていました。
大きい実よりも、赤くて小さい実の方が甘かったです。
制限時間は30分をフルに活用し、心ゆくまでいちごを堪能しました。
充分すぎるほど食べたので、さすがに家に帰ってもいちごという気分にはなれませんでしたが、妻と私の両親のお土産に、いちごを買って帰りました。
第78回 2010年3月号
温故知新
先日、ステロイドの使用法に関する講習会に行ってきました。
ステロイドには様々な作用があり、われわれ獣医師が最も頻繁に使用する薬剤の1つと言ってもいいくらいだと思いますが、薬理作用があまりにも多岐にわたるため、実際の使用方法や効果の判定について、常に議論がなされている薬剤でもあります。
講習会は、平日の午後7時半開始という時間帯にもかかわらず大勢の獣医さんが集まっていました。やはり、それだけ注目度の高いトピックだと言うことでしょう。
今回は、今までの知識の再確認から始まり、救急医療におけるステロイドの効果を中心に、科学的な統計を元に新しい知見を教えていただきました。
ステロイドと言うと、副作用などのネガティブな面が、とかく強調されがちですが、重要な薬であることは間違いありません。今回の講習会は、古くから使用されているステロイドの、新しい知見を得ることが出来ました。
第77回 2010年2月号(2)
春の気配を感じます
今年の冬は寒い日が続きましたが、2月も末になり、ようやく暖かい日が続くようになりました。
この間の休診日は、夜から講習会があったので遠出は出来なかったのですが、天気が良かったので昼間に近所を散策してみました。

左:病院から20分ほど歩くと、畑や水田地帯に出ます。遠くに見える橋脚は圏央道の工事現場です。
右:さらに歩いていくと、宮代の運動公園に到着します。ジョギングをしている人 が何人かいました。

左:東武動物公園駅付近です。
右:姫宮付近の田園地帯です。
近所を散策するつもりでしたが、ポカポカ陽気に誘われて結構遠くまで歩いてしまいました。
第76回 2010年2月号
AED講習会
先日、AEDの講習会に参加してきました。AEDとは自動体外式除細動器の略称で、心室細動をおこしたときに電気ショックを与え、心臓の拍動を戻す救命装置のことです。
2004年7月からは一般市民でも使用できるようになり、空港、駅、学校、公共施設など、人が多く集まる場所を中心に設置されています。

スタンド型のAEDです。私もしばしば目にしているのですが、「いざという時ははどのように使ったらいいのだろうか?」という疑問は頭の隅にずっと残っていました。
当日は製造元である日本光電の方が講師をして下さり、AEDの使用方法のみならず、心臓マッサージを含めた蘇生方法を教えていただきました。

AED本体です。一般の方でも使いやすいように工夫されていました。
AEDで電気ショックを与えた後は心臓マッサージも行うのですが、今回は模型の人形を使って実習をしました。動物達の心臓マッサージとは少し勝手が違いましたので、いい経験になりました。
実際、救急現場に遭遇して、心肺蘇生やAEDを使う事は、一生に一度有るか無いかだと思いますが、医療に関係する人間として、いざというときにキチンと対処できるようでありたいと思います。
第75回 2010年1月号(2)
歯周病予防
犬や猫は、齲食(うしょく、俗に言う虫歯)の発生率はきわめて低いと言われています。理由はいくつかありますが、唾液のpHの高さ、食事中の糖質の割合の少なさ、食べ物をすりつぶすよりも裂くように動く歯の動き、などが原因となっています。
しかし、その一方で、3歳以上の犬猫の80%以上は、歯周病を生じていると言われています。歯周病は歯肉や歯にダメージを与えるだけでなく、歯垢や歯石の細菌が、腎臓、肝臓、心臓などの組織に悪影響を与えることが分ってきました。
歯石が多く見られるようでしたら、歯石の除去を行ったほうがいいでしょう。
実際の症例を元に歯石除去の手順を簡単にご紹介します(キャバリア、7歳、オス)。

犬歯〜後臼歯にかけて、かなり重度の歯周病が観察されます。

左:超音波スケーラーやハンドスケーラーで歯石を除去します。
右:スケーリング後の歯の表面はミクロの凹凸がありますので、ブラシや研磨剤を用いて歯の表面を研磨します。

ポリッシング後の歯の状態です。
第74回 2010年1月号
今年もよろしくお願いいたします
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
2日に、新橋演舞場まで歌舞伎を観に行きました。歌舞伎は、高校生のときに課外授業で観たことがあるくらいで、ほとんど素人同然の知識しかないのですが、今話題の市川海老蔵さんの舞台を一度観てみたいという気持ちもあり、久しぶりに生の舞台を観に行こうと決めました。

新橋演舞場の入り口です。
歌舞伎の予備知識がほとんど無い状態で観るので、訳が分らず途中で居眠りしてしまうかもしれないと思っていたのですが、とんでもない!素晴らしい舞台に見入ってしまいました。
役者さんの所作がとにかく美しいのです。ひとつひとつの動作が正に「絵になって」いました。
さらに視覚的に美しいのみならず、役者さんの踊りや演技、台詞回し、バックの三味線や唄などが渾然一体となり、舞台から五感の深層を揺さぶられるような不思議なエネルギーを感じました。
海老蔵さんの外に、中村獅堂さん、市川右近さん主演の、計3つの演目がありましたが、それぞれがとても美しいものでした。
第73回 2009年12月号(2)
よいお年をお迎え下さい(12月31日記)
早いもので、2009年も残すところ後10数時間となりました。
今年も落ち着いた年の瀬を迎えることが出来そうですが、ここ数日は泌尿器系疾患の動物たちが多く来院しました。なぜか短期間に同じような病気が集中的に来ることがあるということは、(少なくとも私の知り合いの獣医さんたちの間では)よく言われているのですが、シンクロ現象なのでしょうか?
それらの動物達は幸いにも、入院せずに、自宅での投薬で年末年始を過ごすことが出来そうです。
本年もさまざまな出会いが出来たことを深く感謝いたします。来年も当院をよろしくお願い致します。

よいお年を
第72回 2009年12月号
レントゲンのデジタル化
先日、デジタル処理のレントゲンを導入しました。今までのフィルム処理と違い、1枚あたり1〜2分で画像を確認することが出来ます。また、骨格を強調したり、内蔵のコントラストを強調したりなど、デジタルならではの画像処理も可能です。
設置工事に時間がかかるとのことでしたので、休診日に工事をお願いしました。
待合室でセッティング中です。

設置後、病院犬で操作のトレーニングをしました。
しかし、いくら最新の機械を入れても、そこから得られる情報を読み取り、総合的な診断を行うのは人間です。機械に頼り過ぎないように、私自身の診断能力や技術も、常にバージョンアップしていきたいと思います。
第71回 2009年11月号(2)
イルミネーションをつけました
そろそろクリスマスシーズンなので、病院前をイルミネーションで飾ってみました。これから寒くなりますが、病院にお越しになる方、病院前を通る方々の気持ちが、少しでも暖かくなっていただければと思います。今年はスノーマンを新規にラインナップしました。

イルミネーションをかざると冬を実感します。

愛嬌のあるスノーマンです。結構人気があるようで、近所のホームセンターでは売り切れになっていました。
第70回 2009年11月号
猫の避妊去勢
10月から最近まで、猫の避妊去勢手術が多く入っていたのですが、多くは今年の春に生まれた子達です。
猫は生後6〜8ヶ月で成猫になります。春先に数百グラムだった子猫が秋には立派な成猫に...動物の成長の早さにはいつもの事ながら驚きです。
ところで、大人になった猫ちゃん達は不妊手術をしてあげる必要があります。
オスの場合、成猫になると、強い尿臭や、家具や壁に尿を吹き付けるマーキングと言う縄張り行動が問題になりますが、去勢手術をすると、尿の臭いが減少し、マーキングの発生率も大きく減少させることが出来ます。
またメスは、発情期になると飼い主さんに体をこすり付けたり、さかりの鳴声を出したりします(さかりの鳴声は、猫ちゃんによっては大きな鳴声になり、飼主さんが寝不足になることもあります)。避妊手術を受けさせることで、発情期の行動の変化が無くなり、望まない妊娠をなくすことが出来ます。
猫の避妊去勢手術は、当院では1泊2日の日程で行います。オス猫は抜糸の必要がありませんので、退院後は自宅での抗生物質の投与で経過を観察していただきます。メス猫は、皮膚を縫合しますので退院から約10日後に抜糸を行います。ただし、人に触られるのを嫌がる猫ちゃんの場合は、抜糸をしなくてもすむ方法を選択することもできます。
手術後は太りやすくなる個体が多いので、体重の管理はしっかり行いましょう。

子猫の成長は早いものです
第69回 2009年10月号(2)
休日の過ごし方
最近は、犬の散歩以外にほとんど外に出ることが無く、近所の野良猫よりも行動範囲が狭かったので、この間の休みは、気分転換にハイキングに出かけることにしました。
ハイキングは、秩父方面に行く事が多いのですが、今回は久しぶりに栃木県の鹿沼方面の山里を散策して来ました。コースは、東武日光線の新鹿沼駅から下小代駅に向かうコースです。

写真左:新鹿沼駅前です。
写真右:北鹿沼駅付近から田園地帯が広がります。

写真左右:歩いていて気持ちがいい風景です

写真左:板荷駅の手前です
写真右:下小代駅付近です。稲穂がきれいです。
第68回 2009年10月号
皇室の名宝展に行ってきました
先日、東京国立博物館に、皇室の名宝展を観に行ってきました。
当日は台風の上陸と重なったので、出かけようか迷いましたが、「こういう日こそ人出が少なく、ゆっくり鑑賞できるチャンスだろう」と思い、風が弱まった頃を見計らって家を出ました。鉄道のダイヤはメチャクチャでしたが、なんとか無事にたどり着くことができました。
数々の名作が展示されていましたが、やはり目玉は伊藤若冲の動植綵絵でしょう。全30幅が一堂に展示されるのはめったに無い機会とのことですから、私も一番のお目当てにしていました。
動植綵絵は、花びらや鳥の羽、魚のうろこなど、1枚1枚丹念に描きこまれていて、あまりの見事さに、絵から眼が離せなくなりました。
構図や発想の斬新さ、精緻かつ大胆な色彩、そして根底にある生命に対する深い愛情は、やはり第一級の美術品と呼べるものでしょう。
伊藤若冲に限らず、江戸時代に活躍した日本人の画家の作品は、同年代の西洋の画家と比べ発想が自由で、絵を描くということを心の底から楽しんでいるような気がします。
30幅のうち、最後のほうは鑑賞疲れ?とでも言うのでしょうか、眼が疲れてしまい、少し流し気味に観てしまいましたが、充分な満足感を得ることが出来ました。

パンフレットです。普段美術展に出かけてもパンフレットは買わない事が多いのですが、今回は特別です。
第67回 2009年9月号(2)
愛玩動物救命士合格
当院のスタッフが、愛玩動物救命士の資格認定試験に合格いたしました。しかも100点満点です!
愛玩動物救命士とは、緊急時における動物の救命法や処置法を学ぶほか、病気に関する幅広い知識が必要な資格です。
仕事をしながらの勉強は大変だったと思いますが、向学心を持ちながら働いてくれているのはうれしい限りです。

左が認定ステッカーで、右が合格通知です
第66回 2009年9月号(1)
猫の輸血
一口に貧血といってもさまざまな原因があり、貧血の動物すべてが輸血の対象と言うわけではありませんが、輸血により症状の改善が期待できる場合は、飼主様と相談の上、輸血を行うことがあります。
当院では犬よりも猫に輸血をする機会が多いので、今回は猫の輸血について簡単にお話させていただきます。
輸血に当たっては、有害な副反応の発生率を極力減らすように気をつけなくてはいけません。そこで、まず血液型を判定し、その後に交差適合試験を行って輸血を行っています。
猫の場合は、輸血の際に重要な血液型は猫ABシステムとして知られ、A型、B型、AB型3種類です。血液型の割合は、国や品種によって異なりますが、国内の雑種猫はほとんどがA型です。また、どの品種の猫もAB型はまれな血液型といわれています。

当院で行った猫の検査です、分りにくいかと思いますが、A型の判定部分が凝集しています。
血液型が適合したら、交差適合試験を行います。供血動物の赤血球と、受血動物の血漿をスライドガラス上で混合して、実際に血液の凝集が起こらない事を確認します。
このような検査を行っても、副反応を100%防止することは出来ませんが、最大限安全に輸血を行っています。
第65回 2009年8月号(2)
床ずれの対処法
高齢で寝たきりになっているワンちゃんは、大腿部や肩部に床ずれが出来ることがあります。その部分の処置には、前回ご紹介した被覆材を使うことが出来るのですが、床ずれは直径が4〜5pの大きい傷になっていることが多く、医療用の被覆材を頻繁に交換すると、医療費の負担がかなり大きくなってしまいます。
そこで、当院では穴あきポリ袋と紙おむつを用いた方法を紹介しています。ただし、この方法は医療用の商品ではないが、経験的にほぼ安全であることをご理解頂いたうえで実践してもらっています。
やり方は、介護用の紙おむつを穴あきポリ袋に入れた物を作成し「下写真」、患部を覆えば終了です。

この方法ですと、余分な浸出液は穴あきポリ袋を通じてオムツに吸収され、なおかつ創面は適度な湿潤状態に保たれます。
詳細はインターネットで「床ずれ、ラップ療法」等のキーワードで検索していただけば、詳細な情報が得られると思います。
第64回 2009年8月号
傷の新しい治療法
以前は、「傷は消毒薬をつけないと感染する」「傷は乾かして治す」というのが常識のようになっていましたが、最近(と言ってもここ10年くらいですが)その常識が大きく変わりつつあります。
消毒薬にはさまざまな種類のものがありますが、基本的には微生物のタンパク質を変性させることで殺菌効果を発揮します。しかし、消毒薬は創傷面のタンパク質も同じように変性させてしまいますので、傷に消毒薬を使うと、正常な組織にもダメージを与えてしまいます。
また、皮膚に傷が出来ると創傷面に液体がにじんできます。その液体には、傷の治癒に必要な物質が何種類も含まれています。そのため、傷は乾燥させないほうが治癒は早くなります(もちろん傷の状態によっては例外もありますが)。傷を乾かさない方法は一般にはうるおい療法と呼ばれています。
そこで、当院では、傷の消毒はなるべく行わず、創傷面を適度な湿潤環境に保つ被覆材を必要に応じて使い分けています。

上写真:当院で使用頻度の高い被覆材です。それぞれ、創傷面を湿潤状態に保ちつつ、傷を保護します。
動物の場合、皮膚のたるみが多い、被毛が被覆材の接着を邪魔をしてしまう、テーピングが困難な部位がある、などで被覆材がうまく使えない場合も多いのですが、なるべくうるおい療法に沿った治療をしていきたいと思います。
次回は、外傷の中でも、飼主さんが悩むことが多い床ずれの処置法について、うるおい療法を応用した方法をご紹介したいと思います。
第63回 2009年7月号(2)
ノミ予防を忘れずに
夏場は、ノミの被害が多発する時期です。
動いているノミを発見すれば、確実に感染していることが分かりますが、ノミが見つからなくても、ノミの糞が動物の皮膚や被毛に見つかれば、ノミが寄生している間接的な証拠になります。
ノミの糞は黒色をしています。もし、ペットの皮膚に黒い粒子状のものが見つかって、ノミの糞かどうか確認できないときは、濡らした白い紙にのせてみて下さい。ノミの糞は、ほとんどが寄生している動物の血液で出来ているために、水でぬれると、粒子の周りに赤いしみがにじんできます。
ノミは1日に体重の15倍ほどの血液を摂取しています。しかし、摂取した血液のほとんどは、そのまま糞として排出されてしまいます。「何でそんな無駄なことをするのか?」と疑問に思うかもしれませんが、ノミの糞は、ノミの幼虫の重要な栄養源になるのです。
ノミの成虫が産んだ卵は、寄生した動物の周囲に落下し、孵化して幼虫になります。動物に寄生するのは成虫だけですので、幼虫は周りの有機物をエサにしています。しかしそれだけでは栄養が足りません。そこで重要な栄養源になるのが、ノミの成虫が排泄する栄養満点の糞なのです。親ノミがした糞が動物の体表からこぼれ落ち、周りにいる幼虫たちのエサになるのです。
成虫の我が子を思う愛情?には感心してしまいますが、公衆衛生上、ノミは駆除しなくてはいけません。ノミの駆虫薬の中には、親ノミを殺すだけでなく、ノミの親子愛を逆手に取り、親ノミの糞を経由して幼虫に作用するものもあります。
第62回 2009年7月号
スズメその後
前回ご紹介したスズメですが、6月17日くらいから少しづつ飛べるようになりました。その後1〜2日で急に人の手を離れたがるようになり、今までは手に乗せても飛び立つそぶりを見せなかったのが、巣の蓋を開けただけでも飛び立ってしまうようになりました。
「急に人を避けるようになって、オトーサン(オジサン)は悲しいよ」という気持ちも少しありましたが、本来は野生動物ですから、いずれは自然に帰してあげなくてはいけません。

6月17日撮影
診察室の天井近くまで飛んでしまいました。
しばらく社会復帰の訓練をした後、先日の夜、歩いて20分ほどのところにある広い野原で放鳥してきました。巣の蓋を開けると、すぐ漆黒の夜空に消え去ってゆきました。野生の中で生きるのは大変なことだと思いますが、何とか生き抜いて欲しいと思います。
第61回 2009年6月号(2)
スズメのヒナを育てています
6月8日にスズメのヒナを保護した方が来院されました。本来であれば野性に戻すのが一番だと思ったのですが、鳥を放す安全な場所を確保するのが難しいとのことでしたので、当院で保護することにしました。

6月9日撮影
体重は15.3gです。エサをあげると口を全開にして食べてくれます。

6月9日撮影(2)
羽毛は先端に少し生えている程度です。

6月14日撮影
体重は19.4kgまで大きくなりました。羽毛もかなり生えそろっています。
エサを食べる量もだんだん増えています。
野鳥のヒナを育てるのは決して易しい事ではありませんし、野性に戻したとしても生き延びていくのはさらに難しいことだと思います。しかし、当院では、出来る範囲で世話をしていきたいと思います。今後の経過は、また後日ご報告させていただきます。
第60回 2009年6月号
健康の有難さ
この時期は、1年に1回、ワクチンとフィラリアの予防のみで来院されるワンちゃんが多いのですが、診察室で少し緊張してしまうワンちゃんも時々いて、「うちの子、病院に慣れていなくて」とおしゃられる飼主様もいらっしゃいます。
病院に慣れるのも必要なことですが、健康で一年間過ごしたことは何事にも代えられないことだと思います。個人的には「健康だったら、少しくらいなら病院に慣れなくてもOKですよ」というところでしょうか。
私も、ここ数年は春先に花粉症になる以外はほとんど病気をしなかったのですが、この間腰を痛めたときは、痛みが引くまで健康のありがたみをひしひしと感じました。しかし、床にお尻をついた状態から普通に立ち上がろうとしたときに、いきなり腰に激痛が走ったので、病気と言うよりも普段の運動不足がたたったと言うべきなのでしょう。
いずれにしても、あと半年で40代に突入するにあたって、適度な運動を含めた健康管理を心がけたいと思います。
第58回 2009年5月号
タマネギ中毒
いよいよフィラリア予防の季節が始まりました。まだお薬を取りにいらしていない飼主様は、早めにお薬を取りにいらしてください。
さて、フィラリア予防とは関係ありませんが、今回はタマネギ中毒についてお話させていただきたいと思います。
タマネギを犬に食べさせてはいけないと言うことは、ほとんどの飼主さんがご存知のことと思いますが、雑学的な知識としてご覧いただければ幸いです。
まず、「タマネギ中毒」といっても、タマネギ以外のネギ属の植物(長ネギ、ニンニク、ニラなど)でも発生します。また、一般にはあまり知られてはいませんが、猫もタマネギ中毒を起こします(ただし、猫はネギの匂いを嫌うため、発生はほとんどありません)。
タマネギ中毒の原因物質は揮発性で熱に弱い物質と、耐熱性の物質があります。揮発性の物質はタマネギを細かく刻むほど多く発生し、反対に加熱すると揮発物質は消失します。また、タマネギの品種によっても揮発物質の量は変わってきます。一方、耐熱物質のほうは、過熱しても毒性は低下しません。
タマネギ中毒を発症しやすい犬も存在します。柴犬や秋田犬の中には、タマネギ中毒の症状が重度に現れやすい遺伝子を持つ個体が一定の割合でいるようです。
以上のことから、「どのくらいタマネギを食べると中毒になるのか?」と言うはっきりした基準はありません。
タマネギを摂取すると、タマネギ中の有害物質が血液中の赤血球を破壊し、貧血を起こします。飼主さんが確認しやすい症状は、破壊された赤血球の一部が尿中に排泄されるとき見られる薄いピンク色〜濃い茶色の尿(血色素尿)です。
当院でのタマネギ中毒の症例では、幸いにして生命に危険が及ぶほどの症状になってしまったことはほとんどありませんが、時として輸血が必要になるほど貧血が進行してしまうこともあるようです。
今回は少し硬い内容になりましたが、ご参考になればと思います。
第57回 2009年4月号(2)
ふうかちゃん
とある飼主さんが、後足が麻痺していて、自力で排尿できない子猫を保護して来院されました。とても人懐こい猫なので何とかして欲しいとのことでしたが、レントゲン検査では胸椎に骨折の跡があり、さらに脊髄造影検査を行ったところ、造影剤の流れが骨折の付近で止まっている像が確認できました。
おそらく骨折の影響で脊髄神経が障害を受け、後足の麻痺や排尿困難を起こしているものと診断しました。
内科的な治療を数日行いましたが改善の様子が見られなかったため、手術に踏み切りました。手術の写真はお見せできませんが、胸椎の一部を削り、障害を受けている脊髄神経の圧迫を解除する手術を行いました。

傷跡が痛々しいですが、手術は無事成功しました。
手術が終わってからはいよいよリハビリです。
術後2日目から、毎日後足の屈伸運動をマメに行いました。そうしたら術後3日目くらいから少しずつ後足に力が入るようになり、一週間後には4本足で歩くようになりました!
現在、術後2週間経過しましたが、多少ふらつきながらも走ることが出来、自力で排尿もできるようになりました。
で、猫の名前ですが、怪我から回復したので、復活ちゃん→ふっかちゃん→ふうかちゃんに決まりました。よかったね、ふうかちゃん。

左:リハビリ中のふうかちゃんです。
右:復活したふうかちゃんです。
第57回 2009年4月号
狂犬病予防注射の時期です
今年度の狂犬病予防注射が始まりました。
毎年同じことを書いているのですが、狂犬病は決して過去の病気ではありません。世界的に見ても、狂犬病の発生が見られない地域は、日本を含めたごく一部です。また、物流の流れが大量かつ世界規模になった現在では、検疫の網をすり抜けて、あるいは密入国をした動物から狂犬病ウイルスが侵入する可能性もあります。
まだ愛犬に一回も狂犬病の予防接種を受けさせていない飼主様は、今年からでも遅くありませんので、是非予防接種を受けさせてあげましょう。
幸手保健所管区内でも、4月2日から狂犬病集合注射が始まりました。私も2回当番で出かけたのですが、天気に恵まれ、暖かな日差しの中で仕事をすることが出来ました。昨日は、とある神社の一隅が会場だったのですが、満開の桜が美しく、そよ風が作り出す桜吹雪がとてもきれいでした。
第56回 2009年3月号(2)
春の椿事?
先日、ある飼主さんが猫を連れて来院されたとき、その飼い主さんの後を追って、一匹の猫が病院入り口にやって来ました。
その飼主さんは近所の方なので、歩いて御来院されることが多いのですが、途中からずっと後をついて来たとのことでした。

左:なぜか病院の入り口に座っています。
右:ドアを開けても逃げる気配がありません。
猫は、飼主さんが病院を出るまでドアの前でじっと待っていて、飼い主さんが帰ると後を追って去っていきました。
あの猫は何者だったのでしょうか?
飼主さんが好きだったのか、それとも飼主さんが連れてきた猫に一目惚れしてしまったのか?まさに春の椿事と言える出来事でした。
第55回 2009年3月号
開院祝いに行ってきました
大学時代の友人が福島県須賀川市で開業したので、この間の休診日にお祝いに行ってきました。
当日は天気もよく、風景を楽しみながら2時間半ほどで須賀川に到着しました。

病院の外観です。
内装やインテリアも大変工夫されており、私の病院を改善してゆく上でも勉強になりました。
病院を見学させてもらい、取り留めの無い話をいろいろしていたら、あっという間に3時間以上経過してしまいました。
お土産に、福島名産「ままどおる」を買って岐路につきました。

院長の坂本先生です。須賀川付近にお住まいで動物病院をお探しの方は、是非足を運んでみて下さい。
第54回 2009年2月号(2)
マイクロチップ
ペットの個体を識別する方法としては、狂犬病予防の鑑札や自作の名札を首輪に装着したり、入墨をする方法があります。
しかし、鑑札や名札では脱落する可能性があり、入墨では動物愛護上の問題を指摘されることがあります。
こうしたことから、動物の外観を損ねること無く体内に埋め込むことが出来るマイクロチップが普及しています。マイクロチップは直径2mm、全長約12〜14mmの円筒形で、表面は生体適合ガラスで覆われ、動物の体内で移動しないように微細な処理がなされています。
マイクロチップを装着していれば、動物が逃走してしまったとき、保護された施設でマイクロチップの読み取りが出来れば、個体確認が可能となります。
国内での普及はまだまだですが、最近ではペット購入時に装着済みの個体も多いようです。

右:マイクロチップの読み取り機
左:マイクロチップの注入機
この内部にマイクロチップの本体が内蔵されています。

読み取るときは、読み取り機を動物の近くにかざします。

読み取れれば、画面に個体識別番号が表示されます。
第53回 2009年2月号
春の兆し(萌し)
今年は昨年のように雪も降らず、次第に暖かく感じるようになってきました。そのせいか、12月頃に植えたチューリップの芽が、昨年よりも早い時期に出始めました。春の兆し(易経という古典によれば、萌しという表現の方が適切なようですが)を感じる時は心が明るくなります。

今回は20個以上の球根を植えました。2ヵ月後の開花が今から楽しみです。

ノースボールです。去年植えていた花の種が周りにこぼれ落ち、いつの間にか生長しました。今はつぼみが一個ついているだけですが、4月になれば、花がいっぱい咲きそうです。
第52回 2009年1月号(2)
猫の膀胱炎や尿道閉塞にご注意下さい
昨年の暮れから、排尿の回数が増えた、尿が赤い(血尿)、陰部をよく舐める、尿が出ない、などの症状で来院される猫ちゃんが増えています。
猫は砂漠地帯が原産の動物ですので、水分が少ない環境でも適応できるように進化してきました。そのため、尿を濃くすることで、体外に失われる水分を減らす機能が発達しています。しかし、その一方で、泌尿器系の負担が多くなったり、尿中のミネラル分が溶けきれず、結晶になってしまうことが多くあります。
猫の膀胱炎といっても原因は様々です。原因が不明瞭で確定診断が困難な特発性膀胱炎というケースもありますが、前述した結晶が原因のことも多く見られます。
排尿時に異常が見られたときに一番注意していただきたいのは、尿道閉塞の有無です。特にオスは、メスに比べて尿道が細くて長いので、結晶や炎症産物で尿道が閉塞してしまいやすくなります。尿道が完全に閉塞して24時間以上経過すると、腎不全を起こし、生命に危険を及ぼし始めます。
診断方法や治療は、症状や原因によって様々ですが、場合によっては命にかかわる病気ですので、「何日か様子を見て・・・」ということはせず、なるべく早く治療を受けるようにして下さい。
第51回 2009年1月号
あけましておめでとうございます(1月6日記)
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
今年の12月で、私もとうとう40歳になります。孔子のように、「40にして迷わず」という境地には到底到達しそうもありませんが、人間としても獣医としても少しでも進歩したいと思います。
年末〜正月は、急患や重症な動物達も少なく、穏やかな正月を過ごすことができました。といっても遠出をするわけでもなく、妻の実家に出かけたり、近所のショッピングモールをブラブラしたりで終わってしまったのですが、いい気分転換になりました。年々、年末や正月のまったり感が心地よくなっていくのは年のせいなのでしょうか?
おとといから通常の診察を開始しました。本年が、ペットにとっても飼主様にとってもいい年でありますように、そして当院がペットの幸せに少しでも役に立てれば幸いです。

第50回 2008年12月号(2)
たまには息抜き
なんとなく書き続けた病院通信も50回目となりました。最初のうちは「こんな駄文読んでくれる人なんかいるのかなあ?」と思っていたのですが、飼い主さんから病院通信の感想をいただくことが時々あるので、これからも出来るだけサボらず書いていきたいと思います。
今回の病院通信は、病院の日常とは全く関係ありません。ご了承下さい。
先日、美輪明宏のコンサートに行ってきました。特に美輪さんのファンというわけではないのですが、運よく木曜日のコンサートのチケットが取れたので、期待に胸をふくらませて出かけました。

会場に入ると、ロビーの奥のほうに黒山の人だかりが!
???と思いましたが、美輪明宏の直筆サイン本を売っているエリアでした。ミーハーな私は、早速人だかりの中に分け入り、もみくちゃになりながらも何とかサイン本を2冊買うことができました。
達筆です。私が購入した数分後には売り切れていました。
舞台は比較的シンプルなものでしたが、美輪さんが登場すると、むしろシンプルなほうが美輪さんの存在感を引き立たせているなと思いました。
生で聴く歌は予想以上に素晴らしかったのですが、美輪さんの歌はまた、ミュージカルの一場面のようでもあり、一幅の絵画のようでもあり、詩の朗読会のようでもありと、単に歌を歌うというレベルに留まらない深みを感じさせてくれました。
また、一曲ごとに次に歌う曲の解説やフリートークが入るのですが、TVよりも少し本音や毒舌が入りつつも、ウイットに富んだ話をしてくれました。
やはり、圧巻は「ヨイトマケの歌」、「愛の賛歌」、喜納昌吉の「花」でしょうか。歌を聴いて魂が揺さぶられるというのを初めて体験しました。美輪さんの歌手としての実力+人間力のなせる業なのでしょうか?
「生」美輪明宏を充分堪能した3時間でした。
第49回 2008年12月号
ハムスターの温度管理にご注意下さい
病院通信をお読みになられている方の中には、ハムスターをお飼いになられている方もいらっしゃると思いますので、今回は、冬におけるハムスターの温度管理について簡単にお話させていただきたいと思います。
ハムスターは周囲の気温が5℃以下や、短時間の照明(1日2〜3時間)の環境に置くと、冬眠したような状態になります。これを擬似冬眠というのですが、リスやクマが行う冬眠とは異なり、体内に冬眠物質が存在しないため、本来の冬眠と違い、寒い環境に適応する機能を持っていません。また、擬似冬眠は非常に体力を消耗するので、寿命を縮めたり、そのまま死んでしまうこともあります。
ハムスターの理想温度は20〜24℃です。また、温度の変化に弱い動物なのでなるべく周囲の温度変化を少なくしてあげましょう。
第48回 2008年11月号(2)
こんな本を読みました

できそこないの男たち 福岡伸一著 光文社文庫
高校生の時の生物の授業で、子孫を残すのに、必ずしもオスとメスの両方が必要ではない動物がいることを学習しました。メスのみで子孫を残してゆく単為生殖という方法なのですが、この生殖法を採用すると、精子が無くても卵子のみで発生が開始します。教科書に例として載っていたのは確かアブラムシだったと思うのですが、オスを探さなくていいし、好きなだけ(?)子孫を残せるので効率的だなあと思った記憶があります。
では、どうして多くの動物は自力では子孫を残せないオスが存在し、受精による非効率的な生殖が行われるのでしょうか?また、オスとメスの違いはどのようなものなのでしょうか?
その疑問に答えれくれるのが、第21回の病院通信でも紹介させていただいた福岡伸一氏の新刊「できそこないの男たち 光文社新書」という本です(緑字は引用)
「地球が誕生したのが46億年前、そこから最初の生命が発生するまでにおよそ10億年が経過した。そして生命が現われてからさらに10億年、この間、生物の性はすべて単一で、すべてがメスだった」
しかし、単為生殖には弱点がありました。単為生殖で生まれる子供は親のクローンみたいなものですから、急激な環境の変化が起きたときに対応しきれず、全滅してしまう危険性があります。そのため、他の個体との遺伝子を混ぜ合わせて環境の変化に適応できる可能性のある子供を残す必要が出てきたのです。
そのときに、他の個体の遺伝子をメスに運ぶ存在としてオスが作られたと著者は述べています。
「つまり、メスは太くてつよい縦糸であり、オスは、そのメスの系譜を時々橋渡しする、細い横糸の役割を果たしているに過ぎない。生物界においては普通、メスの数が圧倒的に多く、オスはほんの少しいればよい。」
「本来、すべての生物はまずメスとして発生する。なにごともなければメスは生物としての基本仕様をまっすぐに進み立派なメスとなる。このプロセスの中にあって、貧乏くじを引いてカスタマイズを受けた不幸なものが、基本仕様を逸れて困難な隘路へと導かれる。それがオスなのだ」
著者が言う貧乏くじとは、オスのみが持つY染色体、さらにその中にあるSRY遺伝子なのですが、生物の発生初期に、SRY遺伝子が生物をオスに変えるスイッチをオンにして、オスを作り出すのです。
男性にとってはやや郷愁を感じさせる内容ですが、これだけの専門的な内容を、読みやすく、なおかつ科学書とは思えないしっとりした文章でまとめ上げる著者の筆力に脱帽しました。
第47回 2008年11月号
ペットとのいろいろな出会い
初診でいらっしゃった飼い主さんから、ペットとの出会いについてのお話を伺うことが多くあります。どの飼い主さんも楽しそうにお話してくださるので、私も楽しく聞かせていただいています。
ここ数年間は子犬や子猫をペットショップで購入されたという方が一番多いのですが、成犬や成猫を里親さんとして譲り受けて飼い始めたという方が、最近増えてきている感じがします。
我が家の動物達も、犬は譲り受け、猫は保護してそのまま飼い始め、鳥はペットショップで購入と、それぞれ違う形で迎え入れました。
出会いの形は様々でも、皆さん大変可愛がってらっしゃいます。飼い主さんとペットの深い関係を拝見するにつれ、動物との出会いは何か縁があるのかなあと思います。
第46回 2008年10月号(2)
大学時代の友人と会いました
この間の連休に、大学時代の友人と久しぶりに会いました。
彼は私のような動物を診察する獣医さんではなく、ウイルスの研究をする獣医さんなのですが、アメリカの留学先から1年ぶりに帰国したので、いろいろ土産話を聞かせてもらいました。
学術的な話も興味深かったのですが、日常の食生活の話も面白く聞かせてもらいました。
彼曰く、留学先の大学は酪農地帯にあるので、付近のスーパーでは乳製品が安く、特にチーズはたくさんの種類が置かれているそうです。また、ピザは安売りのときは日本円で1枚100円(!)ほどで手に入るそうです。チーズが好きな私にはうらやましいような話です。
また、学生のときと違い(?)仕事や家族の事などのまじめな話もしましたが、酒を酌み交わしながら楽しいひと時を過ごしました。
第45回 2008年10月号
オカメインコを飼い始めました
9月4日に、生後1ヶ月のオカメインコのヒナを購入しました。
頬の赤い部分がりんごみたいだったので「りんご」と命名しました。

左:差し餌をついばむりんごです。まだ羽毛が生えそろっていません。
右:手に乗せてみました。
2週間ほど差し餌をしてから、徐々に成鳥のフードに切り替えてゆきました。途中、状態が悪くなり、薬の投与や、人の手による給餌が必要になったときもありましたが、現在は元気です。とても人懐こい鳥になりつつあります。

左:うまく手乗りになってくれそうです。
右:肩にも乗ってくれます。
第44回 2008年9月号(2)
犬の鑑札
9月18日付の読売新聞に、犬の鑑札のデザイン変更の記事が載っていたのでご紹介いたします。
今までは全国一律だった鑑札のデザインを、一定の要件を満たせば2007年から市町村が鑑札のデザインを決められるようになりました。これを受け新宿区では今年度から、世田谷区では来年度から新鑑札を導入するとのことです。
狂犬病予防法では、犬の飼主は鑑札を犬に装着することを義務付けています。また、鑑札には登録番号が記載されており、もし犬が迷子になったときに、鑑札を装着していれば飼い主さんを探す手がかりにもなります。
しかし、実際には、鑑札を装着している方はごく一部です。鑑札のデザインを工夫することで装着率を高め、飼主不明で処分される迷い犬を防ぐ目的があります。
確かに、現行の鑑札はおしゃれなデザインとは言い難いですし、いざ装着しようとしても、「どこにつけたらいいの?」と悩まれた方も多いと思います。久喜市周辺では、今のところ独自デザインの鑑札に変更する予定は無さそうですが、ユニークなデザインの鑑札に変更になるのも面白いかもしれません。

左:現行の鑑札です
右:読売新聞に掲載されていた新宿区の鑑札です。
第43回 2008年9月号
FIVワクチン
猫免疫不全ウイルス(FIV)感染症のワクチンは、アメリカでは2002年から実用化されていましたが、最近、日本でも使用できるようになりました。
FIVは国内の猫の約1割が感染しており、1度感染が成立してしまうと、ウイルスを消失させる有効な治療法はありません。
FIVワクチンの開発は大変難しかったようです。
FIVは国内でも遺伝子の違いにより4つのタイプ(主なものは3タイプ)が確認されており、それぞれのタイプに対応できるようにワクチンを開発していかなくてはなりません。
また、FIV感染症の場合、設定条件の違いにより有効性の評価が大きく変動してしまうそうです。
ワクチンの有効率ですが、条件を厳しくした感染防御試験(FIV感染猫に咬まれたときに侵入するウイルス量の20〜30倍のウイルスを注入した場合)の場合、防御効果は約7割です。この数字が充分高いか不十分かは判断が分かれるところだと思います。
FIV感染のリスクがある猫ちゃんにとっては待望久しいワクチンと申し上げたいところですが、問題点もいくつかあります。
1.感染防御率について
2.FIVワクチンを接種してもFIVに感染してしまっても、猫の血液中に〈FIV抗体〉というタンパク質が作られるのですが、病院で行う通常のFIV検査ではウイルス本体ではなく〈FIV抗体〉を検出します。したがって、ワクチンを接種した個体は、ウイルス感染の検査結果が陽性となってしまいますので注意が必要です。
3.初年度は3回のワクチン接種が必要。
4.現在、国内のFIVワクチンは不足気味で、次回の入荷が数ヶ月先という状態です。ワクチンの安定供給は来年以降になりそうです。

第42回 2008年8月号(2)
暑中お見舞い申し上げます(8月17日記)
今年も、お盆期間中はペットホテルが満室になりましたが、お盆も終わりの時期になると、飼主様の元に動物達が帰っていきます。
今回に限ったことではないのですが、いつも印象に残るのが、お引渡しのときです。飼主様を見つけた瞬間に、全身で嬉しさを表現している様子を見ると、動物と飼い主さんとの間には、本当に深い絆があるんだなあ、と思います。
お預かりしている間、大部分の動物達は、私たちに慣れてくれるのですが、やはり飼い主さんとの絆にはかなわないようです。
まだしばらく暑い日が続きますが、皆様もお体ご自愛下さい。

お預かりしていた犬のクロちゃんです。今日、元気に帰りました。
第41回 2008年8月号
行楽先でのペットの熱中症にご注意下さい
先日、那須ガーデンアウトレットに行ってきました。オープン直後と夏休みが重なったせいか、場内はたくさんの家族連れでにぎわっていました。
その中でも目立ったのは、犬を一緒に連れてきている人たちです。どういうわけかミニチュアダックスの割合が非常に高かった(7割くらいでしょうか?)のですが、どのワンちゃんも大事に飼われている様子で、最近はペットと旅行やショッピングに出かける方が増えているんだなあと、改めて実感しました。
当日の那須はとてもいい天気でした。場内には水場や日陰が用意されていたのですが、ワンちゃんにとっては少し暑かったかもしれません。
ワンちゃんは、人間のように汗をかいて体温を下げることが出来ませんので、人間よりも暑さは苦手です。また、熱中症は時として死に至ることもあります。
お盆期間中に、ペットと外出を予定されている方もいらっしゃると思いますが、外出先での熱中症には充分注意してあげて下さいね。

うちの犬猫も夏バテ気味です。
第40回 2008年7月号(2)
子猫
病院で保護した子猫の里親さんになっていただいた方が、先日、子猫の2回目の予防注射を打ちに来院されました。
1ヵ月ぶりに見た子猫はふたまわり位大きくなり、顔も少し大人びてきました。
他にも猫を飼ってらっしゃる飼主さんなのですが、先住猫とも仲良く暮らしているとのお話をいただきました。実際、猫の表情も幸せそうで、大事にしていただいているのが伝わってきました。

左:約2ヶ月前の子猫です。
右:2回目のワクチン接種直後の子猫です。少し大人になったかな?
第39回 2008年7月号
脱兎のごとく?
先日、幸手の権現堂の貯水池で工事をしている方から、怪我をした野ウサギの診察を依頼されました。
普段診察しているペットのウサギよりも俊敏で、そのまま診察をすると暴れてしまいそうだったので、ガス麻酔をかけて診察を行うことにしました。
生きている野ウサギをじっくり観察するのは初めてでしたが、飼われているウサギに比べ筋肉が発達し、顔付きもシュッと?(贅肉の無い精悍な顔とでも言うのでしょうか)しているのが印象的でした。ひじの部分に裂傷がありましたが、幸いにして骨には影響が無く、傷を洗浄後、吸収糸で縫合し、抗生物質を投与して処置を終了しました。
麻酔から覚めた後は元気な様子だったので、診察終了後に、権現堂の貯水池までウサギを運んで、放してあげることにしました。
夜の貯水池は人影も無く真っ暗で、遠くに工場の明かりがかすかに見えるのみでした。車の明かりを頼りになるべく緑の深い場所を探し、ウサギを入れていたケージの扉を開けました。すると、一瞬の間をおきケージから飛び出し、あっという間に闇夜の草むらに消えてゆきました。
猫並みにダッシュをする野ウサギを初めて間近に見て、「ああ、脱兎のごとくというのはこういう状態を表現する言葉なんだなあ」と納得しながら帰路につきました。
第38回 2008年6月号(2)
ヒマワリと野菜
2ヵ月半前に植えたヒマワリが、花をつけ始めました。「30cmくらいしか生長してないのに何で?」と思ったのですが、種が入っていた袋をよく見ると、〈ちびっこヒマワリ〉と書いてありました。私が子供の頃は、大きいヒマワリしか無かったんですけどねえ。
双葉が出てからは、子供の頃に戻ったように生長を見守り続け、日が当っているか?養分が足りているか?虫がついてないか?など、いろいろ世話を焼いていました。
このまま、立派な実をつけてくれればと思っています。

左:5株のヒマワリです。
右:一番生育がいい株のつぼみです。
病院の裏側の敷地にも、今年は野菜を植えてみました。
野菜ビギナーにも簡単に世話が出来そうなミニトマトとナスをプランターに植えました。ナスの実は生長が早く、いくつか食べごろの実がなっていたのですが、虫に食われて穴が開いてしまいました。美味しくただいたのですが、これから大きくなる実には、虫除けの対策を考えねばなりません。
一方のミニトマトは、幹の生長は順調なものの、実の成長が遅く、食べごろには程遠い状態です。早く熟してくれることを期待します。

少しずつ大きくなってます。
第37回 2008年6月号
最近、こんな本を読みました

右:赤めだか 立川談春著 扶桑社 1333円+税
左:談志狂時代 立川談幸著 うなぎ書房 1800円+税
獣医さんの業界は師弟関係が深い世界だと思います。大学を卒業した獣医さんは大学病院や民間の病院で修行を積み、そこで先輩の獣医さんや院長、大学病院の先生方からいろいろな指導を受けて勉強していきます。仕事中だけでなく、時には雑談や飲み会の席でも貴重なお話を聞くことがあります。そうした中で、師匠と弟子のような関係が出来上がってくるのではないかと思っています。
私も、大学時代や勤務医時代の修行時代に、たくさんの恩師にお世話になってきましたが、この本は、私が経験した師弟関係とは一味違う師弟関係を楽しませてもらいました。そして、あまりの面白さに、息つく暇も無く2冊読みきってしまいました。
まずは「赤めだか」。談志さんに弟子入りする場面が強烈です。
《玄関のドアは開いていた。入るわけにもいかないのでインターホンを押した。二度、三度。四度目に談志の絶叫が聞こえた。「あいてるって云ってんだろう。このまぬけ野郎」。
中に入って我が目を疑う。そこに立っているのはもぎれもなく談志だったが格好が凄い。真っ赤なジーンズ地の半ズボンに白のTシャツ。Tシャツの真ん中でミッキーマウスが飛びっきりの笑顔で笑っている。》
その後、著者は入門を許されるのですが、初めて談志さんが稽古をつけるときの場面も印象的です。
《「坊や、二階へ上がれ」
談志は突然そう云うと、留守番電話にメッセージを吹き込みはじめた。
「談志です。今、弟子に稽古をつけています。初めての稽古なので電話に出れません。一時間ほどしたら改めて電話を下さい」》
その後の文章も、談志さんと弟子とのエピソードが時に面白く、時にホロリとさせながら楽しめます。
次は「談志狂時代」。「赤めだか」が少しシリアスな文体なのに対して、こちらは師弟関係を笑いで楽しませてくれます。一番面白かった所を少しご紹介します。
《昭和56年ころであったとろうか、師匠の家の隣に、大型ス−パーの建設が始まった。(中略)
師匠の家の周辺は農地が多かった。そのスーパーも元農地だったところに建設されていた。建設工事が始まると師匠は我われ凡人には到底思いも及ばないことを口走った。
「今、工事をしているところはなあ、元は畑だったから土がいいに違いない。工事でどんどん運び出しているくらいだから、土はいらないに決まっている。俺の家の土はどうもよくない。掘るとガレキが出てきやがる。お前、工事現場に行って、あの土をもらって来い」》
その後、 工事現場の人に怒られると思いきや、立川談志のネームバリューで快く土を分けてもらい、談志さんの庭には、《木々も草花も私の内弟子生活とは裏腹に活き活きと、のびのびと、いい花を咲かせてくれるようになりました》と結んでいます。
他にもいろいろ面白いエピソードがあるのですが、「赤めだか」と同様に、談志さんの芸に対する真摯さ、時に無茶苦茶なことを言いつつも、弟子に対する対する深い愛情が理解できます。
今回は少し長い文章になってしまい、申し訳ありません。
第36回 2008年5月号(2)
インターフェロンを使った犬のアトピー性皮膚炎の治療
犬のアトピー性皮膚炎は犬の皮膚病の中でも最も一般的に認められ、犬の約1割がこの病気にかかっていると考えられています。ヒトと同様に、完治が難しい病気であり、長期的な管理が必要です。
当院での治療はステロイドをメインに、抗ヒスタミン剤、食事療法、サプリメント、漢方、シャンプーなどを組み合わせて、なるべくステロイドの使用量が少なくなるように治療してきましたが、症例によってはステロイドの減量が難しいケースもありました。
しかし、最近では、犬用のインターフェロンを投与して、その免疫調節作用により、ステロイドの減量あるいはステロイドからの離脱に成功したという報告が専門雑誌に多く寄せられるようになりました。
注射は週1〜3回で2ヶ月ほど行うのですが、当院の成績では、約7〜8割ほどのワンちゃんにアトピー症状の改善が見られました。
もちろん、インターフェロンの治療が一番と言うわけではなく、すべてのワンちゃんに効果があるわけではありません。またインターフェロン以外にも新しい治療法はいくつかありますので、治療の1つの選択肢とお考えいただければと思います。ご興味のある方は当院までお問い合わせ下さい。
第35回 2008年5月号
フェレットにもフィラリア予防を
ゴールデンウイークが終わると、いよいよフィラリア予防のシーズンが始まります。フィラリア症は、一般的には犬の寄生虫症として有名ですが、犬以外にも猫やフェレットにも感染します。今回の病院通信では、フェレットのフィラリア症について簡単にお話させていただきます。
フェレットのフィラリア症は、犬に比べると大変少ないのですが、体格が小さいために、一旦感染が成立し症状が出ると、重度の心不全となり、かなりの確率で死亡してしまいます。
日本国内では、フェレット用に正式に認可されたフィラリア予防薬はありませんが、犬や猫用に認可されたフィラリア予防薬を、文献で推奨される薬用量に準じて処方しております。
フェレットのフィラリア予防は、犬に比べるとあまり普及していませんが、フェレットをお飼いになられている飼主様には、フィラリア予防をしていただきたいと思います。
第34回 2008年4月号(2)
チューリップが咲きました
昨年末に花壇に植えておいたチューリップの球根が、3月中旬に芽を出したのですが、ようやく咲いてくれました。

3月23日撮影
アスパラガスみたいです。植えてから3ヶ月以上経っていたので、チューリップの事はすっかり忘れていました。

4月12日撮影
チューリップらしい葉が広がってきました。

4月27日撮影
一輪だけ咲きました。他の花ももうすぐ咲きそうです。

4月14日に植えたヒマワリも、双葉が出てきました。果たして花が咲くところまで生長してくれるのでしょうか?楽しみです。
第33回 2008年4月号
狂犬病予防集合注射
幸手保健所管区内では、4月7日より狂犬病の集合注射が始まりました。
普段ほとんど屋内で仕事をしている私にとって、集合注射は仕事をしながら季節を感じる珍しい機会です。
4月の上旬はやや肌寒い中、散り行く桜を眺めながら注射を打っていたのが、下旬になるころには少し汗ばむような陽気と、新緑の香りを感じながらの仕事になります。
今年は、天候に恵まれない日が多く、また、私の担当が4月の中旬で終了したので、例年とは少し違う気候を感じながらの仕事となりました。
まあ、そういうのんきな話はどうでもいいのですが、やはり強調したいのは、狂犬病予防注射を接種していただきたいということです。
狂犬病予防注射は動物病院でも接種できますが、集合注射と合わせたトータルの接種率は徐々に低下してきています。
WHOによると、ある集団の70%の犬が狂犬病予防注射を接種していれば、もし狂犬病がその集団に侵入しても蔓延を防ぐことが出来ます。
しかし、現在の日本では狂犬病予防注射の接種率は40%前後と推定されていますので、一旦日本国内に狂犬病が侵入してしまった場合、国内に拡散してしまう恐れがあるのです。
狂犬病予防注射を接種するということは、その個体の感染を防ぐだけでなく、日本国内の犬が一致団結(?)して病気の拡散を防ぐ意味があることも御理解いただきたいと思います。
第32回 2008年3月号(2)
野生鳥獣の診察
当院は、昨年から、埼玉県の指定傷病野生鳥獣保護診療機関として、野生動物の診療を無償で行っております。
当院は住宅地にあるので、スズメ・ハト・ムクドリ・ツバメ・メジロなどといった、病院の近くでも見られる野鳥の診察がほとんどでした。また、当院から少し離れれば田園地帯も広がっているので、タヌキや鴨などの診察も依頼されるのかもしれないと思っていたのですが、昨年はそのような依頼はありませんでした。
4月からも引き続き野生鳥獣の診察を行いますが、この文章をお読みになられた方に、当院からお願いがあります。
それは、これからの季節は、野鳥のヒナが地面に落ちているのを見かけることがあるかもしれませんが、落ちているヒナを安易に拾わないでいただきたいということです。
地面に落ちているヒナのほとんどが「巣立ちビナ」といって、保護する必要の無いものがほとんどです。ヒナの巣立ちといっても、いきなり力強く羽ばたいて遠くまで飛んで行くというわけではなく、初めのうちは上手に飛べません。また、巣立ち後しばらくの間は、親鳥の助けを借りながら生活し、成鳥に育ってゆきます。
人目につくところや、交通の激しいところにいるヒナを見かけたらは、近くの木の枝などに止まらせるか、茂みの中に入れてあげます。親鳥はヒナの姿が見えなくても、鳴声で気付くことが出来るでしょう。
また、心配だからと言って、そばで見守るのは禁物です。親鳥が近くにいても、ヒナに近づけないからです。
野生動物には、彼ら独特の世界があるということをご理解いただければと思います。
第31回 2008年3月号
講習会
11月〜3月の間は、講習会のため、特に日曜日の午後の診察時間がしばしば変更になり、大変ご迷惑をおかけいたしました。
しかし、会場まで足を運び、講師の先生から直接お話を聞くことで、本だけでは得られない知識を得ることができます。
私が獣医になったころに学習した、当時は最新の知識が、10年以上経過して古い知識になっていくのを、ここ数年で深く実感するようになりました。経験も大事だけど、獣医学の進歩に取り残されてはいけません。そのためには、知識の入れ替えはどうしても必要です。
講習会で留守にしている間に御来院いただいた飼主様には、深くお詫びいたしますが、上記の事情をお察しいただければ幸いです。
第30回 2008年2月号(2)
ドクターフィッシュ
先日、ある水族館に行ったとき、ドクターフィッシュの無料体験コーナーを見つけました。

好奇心旺盛な私は、早速水槽に手を入れてみました。
すると、水に触れた直後から魚の大群が!
感触は、痛くもくすぐったくも無く、低周波治療器を当てたような「ブルブルブル」という感じでした。最初のうちはおっかなびっくりでしたが、慣れるにしたがって、私のようなオジサン?の角質を食べてくれる魚に親近感を感じました。
皮膚がきれいになったかどうかは不明でしたが、魚とのふれあいは充分に楽しめました。
第29回 2008年2月号
狂犬病予防接種を忘れずに接種して下さい
そろそろ翌年度の狂犬病予防接種が始まります。
埼玉県では、10年前の狂犬病予防注射の接種率は90%近くありましたが、昨年度は71.7%と、過去最低を更新しました。
しかし、この71.7%と言う数字は、登録している犬の頭数に対する接種率の割合なので、登録していない犬の頭数を加えた全体の接種率は4割前後と推定されています。
世界保健機関(WHO)が、狂犬病拡散防止の目安としている接種率は70%以上としていますから、現在の接種率では、万が一日本に狂犬病が再上陸した場合、国内に拡散する恐れがあります。
狂犬病の最古の記録は4000年前にさかのぼることができます。
国内では、江戸時代の元禄年間に、狂犬病の小流行があったと推測され、享保年間(1732年)には、狂犬病の大流行が長崎から始まり、その4年後には江戸にまで狂犬病が到達しました。その後、江戸では、幕末までに数回の流行が記録に残っています。
また、明治時代になると狂犬病は北海道を含む全国に蔓延しました。
犬への集団接種は大正7年(1918年)に神奈川県ではじめて行われ、その後官民双方の努力によって、狂犬病の発生は全国的に激減し、犬の狂犬病の国内発症は、昭和31年(1956年)を最後に見られなくなりました。
このように、日本が狂犬病の清浄国であることは、決してたやすく達成されたのではなく、官民双方の不断の努力の結果、獲得されたものであることを、ご理解下さい。
また、飼い犬に狂犬病予防注射を接種させることは、その犬を狂犬病から守るだけでなく、狂犬病を拡散させないと言う意味でも重要なことです。
今年度の狂犬病予防接種を済ませていらっしゃる飼主様は、来年度も引き続き接種を受けていただきたいと思います。また、今年度の接種をまだ済ませていない飼主様は、お早めに接種を受けていただきますよう、お願いいたします。
第28回2008年1月号(2)
世界の人気犬種ランキング
2005年のジャパンケンネルクラブの犬種別登録数ランキングでは、1位ミニチュアダックス、2位チワワ、3位トイプードルと、小型犬の人気が高いようですが、日本以外の国ではどのような犬種の人気が高いのでしょうか?
主な国の人気犬種は以下の通りです。
アメリカ
1位 ラブラドールレトリバー
2位 ゴールデンレトリバー
3位 ジャーマンシェパード
イギリス
1位 ラブラドールレトリバー
2位 ジャーマンシェパード
3位 イングリッシュ・コッカー・スパニエル
フランス
1位 ジャーマンシェパード
2位 ゴールデンレトリバー
3位 ラブラドールレトリバー
ドイツ
1位 ジャーマンシェパード
2位 ダックスフンド
3位 ドラートハール
オーストラリア
1位 ジャーマンシェパード
2位 ラブラドールレトリバー
3位 スタッフォードシャー・ブルテリア
他の国のデーターもあるのですが、ヨーロッパ諸国全体の傾向として、ゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバー、ジャーマンシェパードの人気が高いようです。
また、フィンランドでは、1位フィニッシュ・ハウンド、2位エルクハウンドと、日本ではあまり目にしない犬種の人気があるようですが、この国は、犬の総数に占める純血種の割合が80%を占めています。なぜ純血種の割合がこれほど多いのかは良く分りません。
皆様も海外に旅行に行く機会がありましたら、街ですれ違う犬を観察してみて下さい。日本とは一味違う犬の風景が観察されるのではないでしょうか。
第27回2008年1月号
今年もよろしくお願い致します(1月3日記)
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。
昨日は、鷲宮神社まで初詣に行ってきました。

予想以上の人出にびっくり!「らき☆すた」の影響でしょうか?

鳥居のところから本殿にたどり着くまで、一時間近くかかってしまいました。
正月休みも本日で終了です。お預かりの動物達もほとんど飼主様の元に帰ってゆきました。明日からは普段どおり診察が始まります。
第26回2007年12月号(3)
良いお年をお迎え下さい(12月31日記)
早いもので今年も大晦日となりました。
本日が今年の最終診察日ですが、重症な動物も来院せず、例年よりも落ち着いた年の瀬を迎えることが出来そうです。
今年もたくさんの動物達との出会いと別れがありました。ひとつひとつの経験を無駄にせず、来年の診察に生かしたいと思います。
元日から3日までは病院の診察はお休みですが、4日からは通常通りの診察を行います。
来年もシロー動物病院をよろしくお願い致します。

最近のしずとみかんです。

来年もよろしくお願い致します。
第25回 2007年12月号(2)
猫の呼吸器感染症にご注意下さい
急に寒くなったせいでしょうか?最近、猫の呼吸器感染症が増えてきました。主にヘルペスウイルスやカリシウイルスが原因となるのですが、軽いくしゃみと結膜炎で済むような猫ちゃんから、40℃以上の発熱、口を開けて苦しそうに呼吸をしているような状態の猫ちゃんまで様々です。
治療は、軽度であれば内服薬や点眼・点鼻薬で対処が出来ますが、重症になると入院して点滴を行いながら治療することもあります。
予防は、まずワクチンです。現在のワクチンは猫の呼吸器感染症を完全に予防することは出来ませんが、症状を軽くすることは可能です。特に猫を多頭飼育している方は、同居猫同士の感染を防ぐ意味でもワクチンは非常に重要です。
もし、飼育している猫が、涙目・鼻水・くしゃみ・発熱などの症状が見られたら、お早めに動物病院で診察を受けるようにして下さい。発症から治療までの時間が長くなると、猫ちゃんの回復もその分だけ時間がかかります。
なお、猫の呼吸器感染症は俗に「猫風邪」とも呼ばれていますが、はたして風邪という言葉を当てはめてよいのでしょうか?
人の「風邪」とは、急性の鼻から喉の炎症で、長くても2週間ほどで自然と治るものだそうです。
一方、猫のヘルペスウイルス感染症は、鼻から喉以外に、眼球の結膜や角膜にも激しい炎症を引き起こしますし、子猫に感染した場合は、命を落とすこともあります。また、一旦治ったように見えても再発を繰り返したり、慢性化すると生涯鼻炎が続くこともあります。安静にしていれば自然と治る「人の風邪」とはずいぶん違います。
人の風邪と、猫の呼吸器感染症は違うものだと言えますね。
第24回 2007年12月号
猫を飼い始めました
3週間ほど前から、自宅で猫を飼い始めました。白キジのメス猫なんですが、顔の輪郭がみかんみたいなので、「みかん」と命名しました。
私は、犬と猫を室内で同時に飼ったことが無かったので、犬と猫が仲良く遊んでくれることを目標に、少しずつ先住のプードルと顔合わせをしてみました。
案の定、プードルは、最初のうちは、動くおもちゃ感覚?でみかんを追いかけ回してましたが(嗚呼、おばかさん)、次第に優しく接してくれるようになってくれました。
現在、普段は別々の部屋で暮らしているのですが、一緒にすると、追いかけっこをしたり、くっついて眠っていたりと、お互い、いい遊び相手になっているようです。

飼い始めたばかりのみかんです。

しずとみかんです。画面右に小さく写っているのがみかんです。

しずにちょっかいをだすみかんです。
第23回 2007年11月号(2)
お花を植え替えました
先日、お花の模様替えを行いました。この時期はシクラメンが綺麗なので、入り口の階段付近はシクラメンをメインにしてみました。そして、玄関右側の花壇にはマリーゴルドを追加しました。
うちの病院の玄関や花壇は、冬場は午前中しか日が当たらないのですが、肥料を追加して少しでも元気に育ってくれるようにしました。

玄関左側です。

手前の寄せ植えが気に入っています。

右側の花壇です。年明けまでマリーゴールドが咲いてくれそうです。
第22回 2007年11月号
学校飼育動物のウサギの不妊手術
私が担当している小学校が、生後4ヶ月のウサギを、オスメス合計3羽譲渡されたので、不妊手術を行うことにしました。
ウサギの不妊手術は、犬猫に比べるとあまり普及していないのが現状ですが、不妊手術を行うことで攻撃的な行動を抑えることができ、メスのウサギに多発する子宮疾患を予防する効果があります。
手術は無事に終了し、ウサギたちは翌日には食欲が出て、元気に退院していきました。
去勢手術をしたウサギは、そのまま経過観察をしてもらい、避妊手術をしたウサギは1週間後に抜糸を行いました。性格がおとなしいウサギさんなので、抜糸もスムーズにやらせてくれました。
これからも元気に、学校の大切な動物として過ごして欲しいなと思いました。

抜糸したばかりです。
第21回 2007年10月号(2)
「生物と無生物のあいだ」 福岡伸一著 講談社現代文庫
最近読んだ自然科学の本の中ではイチ押しの本です。理科系の本とは思えないほど、文章に深い情緒があり、内容もさることながら、文章の美しさに感銘を受けました。
本書は、「生命とは何か?」という根源的な問いに対する著者の考えが述べられていますが、著者はシェーンハイマーという科学者の実験結果を基に「生命とは動的な平衡状態にある流れである」と定義しています。
動的な平衡状態ってなんだ?と思われるでしょうが、人間の体を構成している分子は、半年〜1年ですべて入れ替わってしまうそうです。1年前の私と今日の私は、見かけ上は変わりないように見えても、分子レベルではすっかり入れ替わってかわっているのです。つまり、動的な平衡状態とは、常に分子が入れ替わりつつも、生命全体としては一定のバランスを保っている状態のことです。
では、なぜ生命は、常に自らの分子を入れ替え続けるという面倒くさい?ことをしているのでしょうか。
生命を構成している高分子は不安定で、常に分解や変性の危険にさらされています。生命は、高分子を頑丈にして耐久性を増すのではなく、古くなる前に自らの高分子を破壊し、新たな高分子を作り出すことで、全体の秩序を維持しているのです。
本書のエピローグで著者は「私たちは、自然の流れの前にひざまずく以外に、そして生命のありようをただ記述すること以外になすすべはない」と記述していますが、そこに、著者の生命に対する深い尊敬と畏敬の念を感じました。
第20回 2007年10月号
うちの犬が1歳になりました
我が家で飼っている犬が、今月の5日で1歳になりました。両親が飼っているトイプードルの子犬をもらったのですが、私がもらったメス犬は、他の子犬よりもひとまわり大きかったのです。そこで、南海キャンディーズのしずちゃんにちなんで、「しず」と名付けました。
しずのトイレのしつけにはかなり苦労しました。最終的には何とか覚えれくれましたが、普通の犬のトイレのしつけの倍以上?の手間がかかったのではないでしょうか。
トイレのほかにも、いろいろなしつけの苦労もありましたが、今では、しずがいることで、家の雰囲気が和むような気がします。

生後2ヶ月のしずです(左端)。

ソファーでくつろぐ1歳のしずです。
第19回 2007年9月号(2)
猫の足跡がついた土器
先日の産経新聞や読売新聞に、兵庫県の古墳から、猫の物とみられる足跡がついた土器が発見されたという記事がありました。副葬品に動物の足跡が残るのは極めて珍しいそうです。
日本に猫が渡来したのは、奈良時代(8世紀頃)と考えられているのですが、もし猫の足跡だとすれば、古墳時代にはすでに渡来していたことになります。
さて、どうして土器に猫の足跡がついたか?ということなんですが、専門家は土器を乾かしているときに偶然に踏まれて出来たものと推測しています。一方、地元の人たちのなかには、猫好きの権力者のために肉球をスタンプしたのではないかという声もあるようです。
私としては、「肉球スタンプ説」を支持したいと思います。古代の人たちが、猫の足をつかんで土器に模様をつけている姿は、想像するだけで非常にユーモラスで楽しい光景ですから。
第18回 2007年9月号
開高健と猫

開高健のエッセイは、高校時代によく読んでいたのですが、先日久しぶりに読み直してみました。その中で、猫に関するエッセイが印象的だったのでご紹介いたします。
開高健は猫が好きで、どんなに貧しい時期でも猫は一頭は飼っていたそうです。飼っていた猫はほとんどが保護した猫で、「駄猫も駄猫、雑種も雑種、どんな遺伝情報がその小さな額につまっていることやらと思われるようなものだった」そうですが、「それでも飼ってみると一匹ずつみな癖がちがっていて、じつに面白い」と、猫に対する深い愛情を寄せています。
彼は猫の、「ヒトの暮らしの核心中にのうのうといすわることを許されながら、これくらい狷界(けんかい)孤高に独立を守り抜いて、徹底的に好きのものは好き、嫌いなものは嫌いと峻別(しゅんべつ)出来る精神」に魅了されていたようです。
また、飼っていた猫の不妊手術を動物病院にお願いしたときに、去勢予定のオス猫に対して、今まで以上の親近感を持ったそうです。
その他、趣味からから国際政治に関することまで、実に多くのことを、猫と関連付けながら語ってくれています。自分が獣医になってから読み直してみると、猫に魅了される方の心理がとても良く分る秀逸なエッセイだと思いました。
開高健のほかにも猫好きの小説家は多くいるようで、ヤフーのサイトでは「猫好き 小説家」と「犬好き 小説家」というキーワードでは、「猫好き 小説家」の方が多くヒットします。猫を観察するのは、小説家のインスピレーションを刺激するのでしょうか?
このエッセイは、角川文庫の「白いページT」に、「抜く」というタイトルで収録されています。
第17回 2007年8月号(2)
残暑お見舞い申し上げます(8月14日記)

大変暑い日が続いておりますが、皆様は元気にお過ごしでしょうか?当院では、8月に入った頃から、下痢や嘔吐で来院されるワンちゃんが増えております。やはり動物も、今年の夏の暑さはこたえるようです。
お盆の帰省ラッシュも最盛期ですね。病院のペットホテルも、お盆期間中は満室になりました。明日からは、動物たちも次々に飼主さんの元に戻ってゆきます。
お盆休みの間に預かっていた動物たちが帰ってゆくと、「夏はそろそろ終わりだなあ」と感じるのは職業柄なのでしょうか?
では、皆様も体調を崩さず、残りの夏をお過ごし下さい。
第16回 2007年8月号
犬を小型化する遺伝子
現存する犬の起源は、1万5千年前に存在していた灰色オオカミにさかのぼることが出来ます。人間が品種改良を重ねてきた結果、現在の犬は、様々な大きさの品種が存在するようになりました。
ところで、哺乳類の中で体の大きさに最もバリエーションがあるのは犬なのですが、なぜこれだけ体の大きさに多様性があるのかは、今まで解明されませんでした。しかし、この謎を、米国国立衛生研究所が今年の4月に解明しました。
大きさの違いは、たった1つの遺伝性の変異によって決定されているとのことです。その遺伝子は、「インスリン様成長因子」という遺伝子で、その遺伝子の変異と体の大きさに、強い関連性が見られることがわかりました。
また、この研究の過程で、小型化した犬が、犬の歴史のかなり早い時期に出現していたことも分りました。その遺伝子は、人間が小型犬を好むにつれて世界中に広がったのではないかと考えられています。
人間は、様々な犬種を作り出してきましたが、犬種の作成に大きな影響を与えている遺伝子が発見されたということは、非常に興味深いことだと思います。
第15回 2007年7月号(2)
学校飼育動物
久喜市では、市内の獣医さんが分担して、小中学校で飼育されている動物の飼育指導や治療を行う制度があります。この制度は4年前から始まったのですが、各学校と獣医さんとの連携もうまく行っており、学校飼育動物の診療体制としては、全国的にみてもかなり充実しているようです。
仕事としては、定期的に学校を訪問し、飼育指導を行いながら、必要に応じて病気の治療を行います。学校で飼育されているという環境のため、治療の選択肢が制限されてしまうこともありますが、時には入院させたり手術を行うこともあります。
先日は、獣医師や、小中学校の飼育担当の先生方のために、学校飼育動物の講習会が行われました。学校で動物を飼育することで、児童たちが、命の大切さを学ぶ、責任感が育つ、気持ちが優しくなる、などといった変化が見られるとのことでした。講習会の後は、学校の先生方のために、ウサギの抱き方の実演会も行われたのですが、どの先生方も上手に、ウサギの抱き方をマスターされていました。
充分な治療や飼育指導を受けられない学校飼育動物も多いと聞きますが、学校で動物を飼育することの意義を考えると、やはりそれなりのバックアップは必要だと思います。そのことを考えると、獣医さんと学校の先生方が協力し合っている久喜市の体制は、大変貴重なものだと思います。
第14回 2007年7月号
息をする?ぬいぐるみ

先週から、受付にこのぬいぐるみを飾っていますが、実は胸が動いて、息をしているように見えるのです。
飼い主さんたちからは、「うあー、動いてる!」、「生きてるみたい」という感想をよくいただきますし、中には、胸が動くことで、かなりびっくりされる方もいらっしゃいます。
このぬいぐるみ、パーフェクトペッツと言って、病院に飾ってるのはコリーの子犬バージョンなのですが、他にもゴールデンレトリバーやセントバーナード、猫のシリーズもあるようです。
食事やトイレの世話もしなくて良いので、ある意味「パーフェクト」なペットなのかも?
第13回 2007年6月号(2)
熱中症にご用心下さい
これから夏にかけて、人間だけでなく、ワンちゃんの熱中症も多く発生する時期です。
熱中症というと、直射日光に当たり続けて発症するというイメージがありますが、冷房の効いていない部屋の中や、車内に閉じ込められるような状況でも発症します。また、散歩のときに、アスファルトからの熱気を受けて発症するケースもあります。
熱中症になりやすいワンちゃんは、心臓や呼吸器に問題のあるワンちゃん、太り気味のワンちゃん、鼻の短いワンちゃん(パグ、シーズー、ブルドッグなど)、などが一般的ですが、過去に熱中症にかかったことのあるワンちゃんは、体温調節機能がダメージを受けている可能性があるために、熱中症を再発しやすい危険性があります。
熱中症の症状は?
散歩の後や、暑い部屋の中、車内などで急に元気がなくなり、苦しそうに呼吸をするという症状が見られたら、すぐに体温を測定してください。もし体温が40℃以上あったり、皮膚が普段より熱く感じられる場合は、熱中症が疑われますので、すぐ動物病院に連絡して指示を仰いでください。
熱中症は、急激に進行して重症〜死に至ることもありますので、緊急事態とお考え頂いたほうが良いと思います。
予防法は?
暑い時間帯の散歩は控えてください。また夕方は、アスファルトからの放射熱が残っていますので、路面が充分冷えてから散歩をするようにしてください。散歩時に、ワンちゃん用の水飲みや、オシボリを用意しておくのも良い方法です。
室内や車内は、暑くならないように気をつけてください。ワンちゃんは、車に乗せると興奮することが多いので、車内の温度は普段よりも低めのほうが良いでしょう。ワンちゃんを車内に置き去りにして、暑い思いをさせてしまうのは厳禁です。
第12回 2007年6月号
ネコとマタタビとキウイフルーツ
マタタビのにおいをかいだ猫がうっとりして、顔をこすり付けたり、体をくねらせたりするなどの行動を取ることがあります。
このような行動は、マタタビのにおいをかいだ猫の50〜70%で観察されるそうです。これは、マタタビに含まれるアクチニジンやマタタビラクトン(マタタビと名のついた化学物質があるんですよ)などの成分によるものです。
これらの行動は、嗅覚を通じて、中枢神経系に作用を及ぼします。しかし、マタタビの作用は一過性のものなので、長くても15分くらいで収まってしまいます。
ちなみに、マタタビの実の断面はキウイフルーツそっくりなのですが(キウイフルーツはマタタビ科の植物です)、キウイフルーツにもアクチニジンが含まれています。そのため、キウイフルーツのにおいを嗅がせると、うっとりする猫もいるようです。ご自宅の猫ちゃんは、キウイフルーツの臭いをかいだあと、うっとりしたことはありませんか??
第11回 2007年5月号(3)
アメリカでの、ペットフードが原因と思われる死亡事故について
アメリカで今年3月、特定のペットフードを食べた犬猫が、腎不全を起こして急死した、というニュースが報道されました。
カナダのメーカー「メニューフーズ」社製品の原料に使われた、中国産小麦グルテンに混入してたメラミンという化学物質の関与が疑われています。メラミンは、食器や日用品などに使われる樹脂の主原料になる有機化合物ですが、ペットフード中のタンパク質含有量を多く見せるために、小麦グルテンに加えられた可能性があります。
メラミン自体、毒性はそれど高い物質では無いようなので、今回の事故がメラミン単独なのか、他にも原因があるのかは、まだはっきりしていません。
では、国内で流通しているフードは大丈夫なのでしょうか?
ペットフード工業会では、会員企業66社の製品には、アメリカで回収対象になった製品は無いことを確認しています。また、農水省によると、これまでにメラミンによる健康被害は国内で確認されていません。
しかし、個人輸入した製品もわずかながら流通しており、すべての製品が安全とは言い切れないようです。
もし、お使いになられているペットフードがご心配な場合は、メーカーの相談窓口やホームページで安全性を確認するか、購入した業者に問い合わせてみてください。
第10回 2007年5月号(2)
フィラリア予防で来院されるワンちゃん
5月は、フィラリア予防やワクチン接種などで、たくさんのワンちゃんが来院されます。健康なワンちゃんにとっては、1年に1〜2回の、少し緊張するお勤め?かもしれませんが、私には、しばらくぶりに来院される飼主様やワンちゃんとお会いするのを、楽しみにする時期です。
久しぶりの病院に緊張してしまうワンちゃんも多いようですが、ほとんどのワンちゃんは、多少緊張しながらも、注射や採血に付き合ってくれます。
病院慣れしないのは健康な証拠だと思いますが、病院からお帰りになったあとは、無事にお勤めを果たしたワンちゃんを褒めていただきたいと思います。
第9回 2007年5月号
花壇のお花を植え替えました
冬の間がんばって咲いてくれた病院のお花が、そろそろ疲れてきたので、先日、春〜夏用のお花に植え替えました。冬のお花に比べると、夏場に咲く花は涼しげな感じがします。
病院の玄関左側はこんな感じになりました。 
玄関右側の花壇は、昨年の秋に植えたノースボールが非常に元気良く?生長しています。植えたときは、まさかここまで生長するとは思いませんでした。

第8回 2007年4月号(3)
ドッグライフカウンセラー検定試験合格!
当院のスタッフが、第10回ドッグライフカウンセラー検定試験に合格しました!今回は、合格率が27.9%とかなりの難関だったようですが、無事合格してくれて、私も大変うれしく思います。
ドッグライフカウンセラーとは、犬の飼い主さんたちに、犬を飼うことの楽しさを伝え、また、犬を飼う上での疑問点や悩みに対して、適切なアドバイスをする人たちです。
ドッグライフカウンセラーになるためには、伝染病や病気に関する知識、愛犬の上手な手入れの仕方や、しつけ・訓練に関する知識、公共の場での犬のマナーなどを勉強します。これらの知識は、動物に関する職業に携わる方はもちろん、一般の飼主さんでも、「愛犬についてもっと知りたい」「飼主としてグレードアップしたい」という方に、とても役に立つと思います。
実際、動物病院やペットショップにお勤めの方以外にも、検定試験を受けられる方も多いようですので、皆様も検定試験にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
下のステッカーは、ドッグライフカウンセラーがいるお店に表示されるステッカーです。

第7回 2007年4月号(2)
ウサギの食事管理について
最近、当院のウサギの来院数が増えてきています。そこで、今回の病院通信では、ウサギの食事管理についてお話させていただこうと思います。
ウサギは葉や草を主食にしています
ウサギは草食動物です。特に、葉や草といった、植物の中でも最も栄養価の乏しい部分を食べるように消化管を進化させてきました。そのためウサギは、植物の繊維を、腸内細菌の発酵作用によって、炭水化物として利用できるようにしたり、食糞という、未消化の栄養素が残っている便を食べる習性を獲得しました。
また、ウサギの歯は生涯伸び続けます。伸びた歯は、ウサギが草をすりつぶすときに、上下の歯が互いに擦れあって、一定の短さを保つようにしています。この働きは、葉や草を食べさせることで充分に発揮されます。
食事は乾草をメインに与えてください
成熟したウサギの食事は、乾草とペレットフードを重量比で1:1になるように与えて下さい。ペレットフードの割合が多過ぎたり、穀類や果物などを多く食べさせると、胃の運動が悪くなったり、腸内細菌に悪影響が出ます。また、ウサギの歯は、「餌を噛み切る」よりも、「餌をすりつぶす」機能が中心なので、本来の歯の機能を充分に発揮させるためにも、乾草は充分に与えてください。
とはいってもウサギは、一旦身についた食生活を変えるのが、非常に大変な動物です。上記の事柄は理想ではありますが、個体それぞれにあった食生活を目指してください。
|
第6回 2007年4月号
狂犬病予防接種を受けてください
4月から、平成19年度の狂犬病予防接種が始まります。日本国内では、動物の狂犬病は50年間発生がありませんが、海外では、ほとんどの地域で、狂犬病の感染源となる動物が現在でも存在しています。
狂犬病は人にも感染します。全世界では、毎年55000人が狂犬病で命を落としていると推定されており、その大部分はアジア地域で発生しています。また昨年、東南アジアから帰国した男性2名が帰国後、狂犬病を発症し、死亡したのは記憶に新しいところです。
日本でも、過去何度も流行を繰り返してきましたが、昭和25年に制定された狂犬病予防法に基づき、犬の登録、予防接種の徹底などの措置により国内から狂犬病が撲滅されました。
現在、国内で狂犬病の感染例が無いというのは、決して偶然ではなく、昭和20年代から続く行政と国民の努力の結果、獲得されたものです。狂犬病は、予防はできるが治療が出来ない病気ですし、決して過去の病気ではありません。
人と犬の両方を狂犬病から守るために、犬をお飼いになられている飼主様は、狂犬病予防接種を行うよう、お願いいたします。
第5回 2007年3月号(2)
うちのわんこ、にゃんこの兄弟はどこにいる?
飼主さんから、「自分のペットの親戚を探せるサイト」があることを教えてもらいました。血統書に記録されている3代前までの祖父母の名前を記入し、検索すると、自分の愛犬・愛猫と親戚関係にある動物が分かるとのことです。
早速、「犬 親戚探し」というキーワードで、親戚探しのサイトを探し、両親が飼っている犬(私が飼っている犬の母親です)の親戚を探してみました。すると、そのサイトに登録されている範囲内で、同腹の兄弟は見つかりませんでしたが、異母兄弟は2頭いることが分かりました。
血統書のデーターを打ち込むのは多少面倒ですが、自分のペットの親戚を探してみるのも面白いと思いますよ。もしかしたら、「自分のわんこの兄弟が意外と近くで飼われている!」、「うちのにゃんこの兄弟はこんな遠くで飼われているのか!」などといった発見があるかもしれません。
第4回 2007年3月号
意外と危ない人間の食べ物
しばらく前の読売新聞にも記事が出ていましたが、人間には無害でも、犬や猫に与えると意外と危険な食べ物がいくつかあります。今回はその一部をご説明しようと思います。
1.タマネギ 溶血性貧血を起こします。 犬のタマネギ中毒は有名ですが、猫も中毒を起こします。ただし、猫はネギ臭を嫌うので、タマネギ中毒はまれです。
タマネギ中の香気物質が赤血球の膜を破壊し、溶血性の貧血や、赤い尿を出すといった症状を引き起こします。そのため、生食に向いている白系のタマネギよりも、香味が強い黄色系のタマネギのほうが中毒を起こしやすくなります。
2.チョコレート 血圧上昇や、呼吸促迫を起こします。
チョコレートに含まれるテオブロミンやカフェインが,症状の原因となります。
3.キシリトール けいれんの原因となります。
犬がキシリトールを摂取すると、インスリンという血糖値を下げるホルモンが大量に分泌されて、低血糖性のけいれんを起こすことがあります。
4.ブドウ 腎不全を起こす可能性があります
ブドウに含まれるどの成分が原因かはまだ不明ですが、大量にブドウやレーズンを摂取すると腎機能に悪影響を及ぼします。
飼主さんが食事をしているときに、足元からつぶらな瞳で見つめられると、つい一口あげたくなる気持ちは分かります。しかし人間の食事は、動物にとっては栄養分のバランスが悪く、場合によっては毒になってしまうものもあるので、あげないように気をつけてください。
第3回 2007年2月号(2)
長寿犬飼養表彰式が行われました
2月14日(水曜日)に、長寿犬飼養表彰式が、久喜市文化会館で行われました。狂犬病の予防接種を毎年受けている15歳以上のワンちゃんが表彰されるのですが、久喜市では、60頭のワンちゃんが該当しました。
近年、獣医学の進歩により犬の寿命が著しく伸びましたが、犬の15歳は、人間の年齢に換算すると70歳後半に相当するといわれています。
中には、病気と闘いながら表彰を受けられたワンちゃんもいらっしゃったと思いますが、15年以上もの長い間、飼主さんから深い愛情を注がれてきたワンちゃんは、とても幸せだと思います。私も生後4ヶ月の犬を飼っているのですが、この日の飼主さんを見習って、少しでも長生きさせてあげたいと思いました。
第2回 2007年2月号
猫のウイルス検査のお話
猫には、治療が困難なウイルス感染症がいくつかあります。今回の病院通信では、その中でも、猫免疫不全ウイルス(FIV)感染症と、猫白血病ウイルス(FeLV)感染症の検査について、簡単にご説明しようと思います。
感染経路と症状は? 猫免疫不全ウイルス(FIV)は、主に咬傷(咬まれ傷)によって感染します。猫白血病ウイルス(FeLV)は咬傷やグルーミング、食器の共有などによって感染しますが、母猫から子猫に感染することもあります。 これらのウイルスに感染すると、数ヶ月〜数年を経て、数々の慢性の感染症や貧血、リンパ腫などの腫瘍が見られるようになります。 したがって、外出する猫、多頭飼いの猫、親のウイルス感染がはっきりしない子猫、慢性の感染症が存在する猫などは、一度検査を受けることをおすすめいたします。
検査は?
0.5mlほど採血し、検査キットで診断を行います。15分ほどで結果をお知らせすることが出来ます。
FIVに感染すると、約2ヶ月で血液中に『FIV抗体』というたんぱく質が現れます。病院内で行うFIV検査では、ウイルス自体ではなく、FIV抗体の有無で判定します。それに対してFeLVの検査は、ウイルスを構成するたんぱく質を検出します。
また、FIVもFeLVも、1回の検査は正確な判定が出来ないケースがありますので、必要に応じ、1〜2ヵ月後に再検査を行うこともあります。
第1回 2007年1月号
最近の人気犬種は?シロー動物病院編
記念すべき第1回は、シロー動物病院の最新版人気犬種ランキングです。
当院でも、最近は小型犬の来院数が増加しているのですが、具体的な統計までは集計していませんでした。そこで、2005年12月〜2006年11月の間に、シロー動物病院に来院した1歳未満のワンちゃんの犬種を調べてみました。結果はどうなったでしょう?
第1位 ミックス犬(36%)
純血種が多くなったとはいえ、首位の座は揺らぎません。また、異なる純血種同士の交配で生まれたワンちゃんが多いのが最近の特徴です。
第2位 トイプードル(17%)
全国的にもここ数年で登録が増えてきた犬種です。当院でも最近増えてきた印象がありましたが、純血種部門?で首位の座を獲得しました。
第3位 ミニチュアダックス(14%)
昨年度のジャパンケンネルクラブの登録頭数が、第1位の犬種です。当院でも、開業以来の来院数では、純血種部門で首位の犬種です。
第4位 チワワ(12%)
消費者金融のCMで人気になった犬種ですが、当院では、CMが終了してから来院数が増えてきた印象があります。
どうですか、皆様の予想と一致しましたでしょうか?もちろん、動物病院によって来院数の多い犬種はそれぞれ違うと思いますが、当院では概ね、全国的な傾向と近い結果が出たと思います。しかし、「犬種に関係なく自分のわんこが1番!」ですよね。
|
|